他の中小企業診断士とお話をする中で、自分ほどAIにどっぷり漬かった仕事スタイルを貫いている怠け者はいないのではないかと思うほど、各種AIにはお世話になっています。
ただ、その中で気づくことがあります。ほぼ3年かけて、AIの成長と共に歩んできましたが、様々なデータを分析する中、現時点で確実に言えること。
それは、「AIに書かせたコンテンツは、数字が伸びない。」です。
今日はこの現象について深堀りしてみたいと思います。
AIは課題を持つ人・企業が抱える「潜在キーワード」を拾えていない
AIが養分としているのは、言うまでもなくWeb、SNS、等含めたネット上の情報です。
ありとあらゆる情報はネット上に存在し、それを搔き集めたらどんな課題でも解決してしまうのでは?そう思いますよね。
人は日々様々な課題に直面しています。それは単純な課題であることも、複雑な課題であることもあります。
課題が複雑であればあるほど、その「ひとつ」の課題には実は複数の原因が内在しています。
『A+B+C』という原因で成り立つ課題を解決する場合、AIは瞬時にA+B+Cを拾い出し、提示し、解決案を出してくれます。
「AI使うと超便利!」と、日々私たちが恩恵を受けているのは、まさにこれです。
しかしこういった場合はどうでしょう。ある課題の原因が;
『AかもしれないけどB + 昨日はCだったけど今日はD + E + FとGとも言える + Hは確実? + XYの場合もあるけどZはないかな、や、あるかも 』
実は、個人、或いは企業体が日々抱えていてなかなか解決できない課題は、このような複雑な原因から成り立っています。
「AIに聞いても解決できないなら、Google検索しても解決できない、ということでしょう?」
その通りです。すべての問題がネット上で解決できるわけではありません。
ただ、『AかもしれないけどB + 昨日はCだったけど今日はD・・』を調べる中で、ある専門家が書いた文章の『K』というキーワードに辿り着いたとき、『そうか、Kか、Kだったんだ本当の原因は!』という衝撃を与えられる場合があります。人が創った文章は、時にそれほどの力を持ちます。
これは、多くの事業者様のコンテンツ作成を支援させていただいている中で、私自身も驚く「その道の専門家・本当に考え抜いた人からしか出てこないキーワード」です。読んだ人は「これほどまでに自分と同じ悩みを抱えていた人がいたとは!」と、感動さえします。
AIは便利で、便利なこと自体が日々感動ですが、この手の感動をAIによってもたらされたことはまだありません。
ネットは民主主義 = 数字が幅を利かせる世界
良くも悪くも、ネットは「平均に回帰する力」が強い場所です。
クリック率、視聴維持率、離脱率──指標に最適化されたアルゴリズムは、「多数が無難に受け入れる表現」を押し上げがちで、AIが生成する文章もまさにこれです。
このとき失われるのが、少数者の痛みを正確に言い当てる言葉です。『K』のような潜在キーワードは、たいてい平均のど真ん中には落ちていません。
現場の端っこ、例外、バグ票、クレームの脚注に潜みます。
さて、統計学をある程度学ばれた方ならもうお分かりかと思います。「平均」は、その数値にぴったりあった人が多いことを示す数値ではありません。
実は大量に存在する「平均からはみ出た」課題を解決することには何ら役に立ちません。
AIが書いたブログを、何となく読む気になれないのは、ここではないかと思っています。
だからと言って、もうAIのない世界には後戻りできない
さて、ここまで読んでもしかしたらお気づきの方がいらっしゃるかもしれません。
上記のブログの一部、AIが生成した文章があります。それは・・
『良くも悪くも、ネットは「平均に回帰する力」が強い場所です。
クリック率、視聴維持率、離脱率──指標に最適化されたアルゴリズムは、「多数が無難に受け入れる表現」を押し上げがち』以下『クレームの脚注に潜みます。』までです。
その上までの文章を読み込ませ、続きを書かせました。
ブログの意味をよく理解し、ちゃんと繋げることができましたね。やっぱりめちゃくちゃ優秀です。
このように、AIをたまにディスりつつ、AIを使い続ける。AIを活用しながら、独自の見解を入れる、独自の見解で組みながらAIを活用する。
AIとは共存共栄しながら一緒に成長するものだと捉えています。
私たちは、もうAIのない世界には後戻りできないのです。

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