生成AIの台頭で終わる「牧歌的な25年」

昨今、生成AIの登場によって、BtoBビジネスにおけるブログへのトラフィックが劇的に下がっています。

これまでは、何か知りたいことがあればGoogleで検索し、個別のブログ記事へ飛んで情報収集をするのが当たり前でした。
しかし今は、生成AIに直接質問して答えを得てしまうため、わざわざ検索結果から個別のブログを訪れるという行動自体が徐々に減少しつつあります。

かつては、Googleの「E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)」を満たす質の高いブログを書けば検索上位に上がり、自社サイトへのトラフィックが右肩上がりに増え、そこから見込み顧客を獲得して契約につなげる……そんな時代が25年以上続きました。

しかし今振り返れば、それは「古き良き、牧歌的な時代」だったのかもしれません。
今後は、自社ホームページへのトラフィック増加に頼り切った集客は、どんどん難しくなっていくでしょう。

数(トラフィック)から質(成約率)へ

トラフィックの大幅な増加が見込めない時代において、考え方は大きく変わります。重要なのは「見込み顧客の数(トラフィック)」よりも「成約率」です。

たとえ自社サイトへの全体的なトラフィックが減ったとしても、「いかに成約までの距離が近いお客様にホームページへ来てもらうか」が重要になります。

そして、最近のマーケティング界隈でも言われている通り、最も成約に近いコンテンツこそが「導入事例」なのです。
各業界や、お客様の具体的なニーズに合わせた事例を、とにかくたくさん書いていくしかありません。

なぜ今「事例」が最強なのか?

では、なぜ事例が成約に近いのでしょうか?
それは、事例にアクセスするお客様は「目的が極めて明確」だからです。

彼らは生成AIにプロンプトを入力する際にも、「うちのような〇〇業界向けの、こんな課題を解決するサービスはないか」と具体的に条件を絞り込みます。
そうしてピンポイントで自社に合うサービスを探しているお客様だからこそ、具体的な「事例」に強い関心を示すのです。

お客様にとって、最終的に契約への大きなモチベーション(要因)となるのは、「自分たちと同じような業態、同じような状況の企業が、実際にこのサービスを使っている」という事実です。

【実体験】「自分たちに近いか」が最後の決め手になる

これは私が最近のクライアントワークの中で実際に直面し、強く実感したことです。

ある食品会社のクライアントに、いくつかオンラインリサーチサービスをご紹介する機会がありました。
オンラインリサーチサービスは世の中に数多く存在します。しかし大切なクライアントに私が紹介しやすいサービスは何かを真剣に考えた際、それは「食品会社での使用事例があるか否か」でした。

しかも、単に「食品会社」であれば良いわけではありません。

「同じ食品会社でも、大企業なのか中小企業なのか?」 「BtoB中心なのか、BtoC中心なのか?」

自分たちの業態や規模により近い企業の事例が掲載されているサービスに対して、お客様は「ここなら自分たちのことも分かってくれそうだ」と一定の信頼を置きます。最終的に、そのクライアントは「自社に最も近い企業の事例が載っているサービス」を決断のポイントとし、契約に至りました。

これが、実際の現場で起こっているリアルなプロセスです。

まとめ:これからの集客の鍵は「圧倒的な事例の質と量」

もちろん、自身の事業に関連する一般的なお役立ちブログを書き続けることが、全くの無意味になったわけではありません。
Google検索が完全に死んでしまったわけでもありません。

しかし、一般的なノウハウブログを書くよりも、「自社が、どういう業界の、どういう状態のお客様(どんな用途)に対して、何を提供したのか」という具体的な事例を、いかに幅広くかつ、ニッチも攻め、高いクオリティでたくさん掲載していくか。

これが、今後のホームページ集客において最も重要な「鍵」になっていくと確信しています。